入社2年目に某百貨店のシステム更改にぶっこまれた。
俺がぶっこまれたときは既に大炎上してて、クレームやバグ報告が毎日数十通届いては場当たり対応を繰り返し、客に頭下げに行っては小言を言われ、休日なんかなく、まさにデスマーチ、それはそれは死にそうになっていた。
そんな俺を「気にすんな、よし!昼飯くいにいくか!」「あとは俺がやっとくから今日は帰んな、新婚だろ?」って面倒を見てくれたヤマダさんって人がいた。
ヤマダさんは別会社の部長さん。部長なのに現場に常駐してたのはそのくらい現場が切羽つまってたからだろうか。つらい現場にも関わらずいつも笑顔で「大丈夫大丈夫、俺がかけあっとくから。お前らは開発に専念しろ」って現場をコントロールしてくれていた。
結局その案件は無事に収束、最後にみんなで打ち上げして、ヤマダさんとはそれっきりだった。
そんなヤマダさんが今年の3月で定年退職したと聞いた。お世話になりましたの一言くらい言っておけばよかったなあ。
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で、先日のこと。社内掲示板に「ヤマダ」という名前で書き込みがあった。タイトルは「ごあいさつ」。なんだろうと思って開いてみたら、あのヤマダさんだった。
「入社しました。パート勤務ですがよろしくお願いします。」
なんだこりゃ。思わずうおって声が出た。うおおおお。
ヤマダさん、俺です、あのときは本当にお世話になりました、今度一緒に昼飯食べに行きましょう!
……って挨拶したいんだけど、別事業所勤務のため会う機会がないのであった… あとでメールおくっとこ。