今年も LOUDPARK に行ってきた。2日目から参加。開催場所が家から近くてほんとうに最高。
去年は10周年か何かで3ステージ構成だったんだけど今年は2ステージに戻った。バンド数が減ってさみしいけれどステージ間の移動が楽なのはいいな。荷物をクロークに預けて会場に入る。
会場に入るとオープニングアクトの CRY VENOM が始まっていた。とりあえずビールを買って会場の様子を確認。客入りは3割くらい。音のバランスが悪くてボーカルが全然聴こえない。あんなにシャウトしているのに…。PAがんばって!結局最後までボーカルが聴こえることはなかった。ビールを飲み終え、シークレットアクトが出演するアリーナに移動。
シークレットアクトへの期待値が高いのかアリーナは既にパンパン。でもモッシュ用の隙間が作られていたから、どこからか情報が漏れていたのかもしれない。
で、出てきたのが BLACK EARTH。ARCH ENEMYの初期メンバーによるプロジェクトとのことで、メンバーが登場し「BLACK EARTH」のロゴが書かれたバックドロップが掲げられた瞬間、あたりが騒然としたのち歓喜、演奏が始まるとすぐにモッシュピット大運動会が開催された。メタラーは朝から元気!
アウトレイジは今年結成30年だそうで。10代の頃に買っていたヤングギターにギタリストの阿部洋介がちょこちょこ特集されていたっけ。30年もバンドを続けるのはほんとうにすごいこと。俺もそうありたい。
ライブはというと、ギターの音抜けが悪く、ソロのときはいいんだけどリフが聴こえてこない。さっきの CRY VENOM もそうだったけれど、こっちのステージのPAさん下手では…?ボーカル氏が英語でかっこいいMCをした後で、ドラマー氏が日本語のおちゃらけたMCを被せてくるのが、おっさんバンドぽくてよかった。
チェロ4人によるメタルバンド。以前は3人だった気がする。1人明らかに毛色の違う演奏者がいたからサポートメンバーかもしれない。
今回はメタリカのカバー縛りだった。知人は「メタリカは鉄板だ。ずるい。盛り上がらないほうがおかしい」とブーブー言っていた。確かに盛り上がった。みんなでマスターマスター叫んでいたし。LOUDPARK 08 のときも観て思ったけれど、弓でこすって出した音を歪ませたりワウをかけたりするのメチャクチャかっこいい。あと当たり前だけど演奏がうますぎる。プロですね。メタリカあんまり知らないので途中で抜けてビールを飲んだりしていた。
LOUDPARK 15 のときに観た高崎晃のギタープレイに感動したので今回も期待。そしてやはり期待を裏切らない!タッカンのギターは音がデカくてそんなに歪ませていないせいかヌケもいいし言うまでもなく演奏がうまい。右足を前にだして太ももの上にギターのボディを乗せる佇まいも含め、高崎晃は日本の宝ですよほんと。途中でジャケットを脱いだニーハラ氏のお腹がポッコリしているのが気になった…。
スティーブヴァイのバンドにヴォーカリストとして参加したのが1994年、それ以来気になる存在だったデヴィンタウンゼンドをようやく生で観ることができた!
ゴジラが歩くようなザクザクとした重たいリフとシューゲイズ的なテンションコードで音の壁をつくりながら客席を睨んで咆哮したり顔をクシャクシャにして笑顔を振りまいたり…、デヴィンかわいい…、ハゲかわいい…。かわいいけれど身長2メートルくらいありそうでギターが小さく見えた。
あと出音がメチャクチャよかった。ギタリストもベーシストもアンプがなかったからラインから音を出しているんだろう。セッティングの簡素化+どんな場所でも同じ音を出せるようアンプレスなシステムを組むバンドが増えているのかも。この後に出てくる CRADLE OF FILTH、MESHUGGAH、SABATON もアンプレスだったな。
曲は普通にいいんだけど、メタルの中でのハードロックは若干浮いちゃうのは仕方ない。ヴォーカルは THE ALMIGHTY のリッキー。遠巻きにながめつつ、ケバブ食べてビール飲んだりしていた。中休み。
知人の今日の目当てはコレだった。俺は次のメシュガーを最前列でみたいから隣のアリーナから観ていたんだけど…、いやすごいわ。高周波みたいな音が聴こえてきたからキーボードかなんかで出してるのかなと思ったらボーカルの人の叫び声だった。尾崎紀世彦ばりにマイクを離しての高周波とデスボイス。人ってあんな声出せるのか…。演奏メチャクチャうまいし目の前で観たかった。
本日のお目当て。LOUDPARK 08 の時以来だから9年ぶりの再会。最初は全然音が聴こえなくてPAしっかりしろ~と思っていたらすぐに良くなった。アンプレスのライン経由だと音の調整も簡単なのかもしれない。
いやしかし。すさまじかった。8弦ギターから繰り出される極悪ポリリズム低音リフとそれにシンクロするバスドラム連打を延々と浴びた結果、頭と耳がやられる。そんなポリリズム地獄ギメに完全シンクロしたフラッシュライティングを目の当たりにした結果、目をやられる。視覚と聴覚と思考能力を奪われた俺たちに残された道は死ぬことだけ。これはライブではなく拷問、試練、修行、筋トレ、無間地獄だ。曲が進むごとに累々と積み重なる死体の山。そんな中で唐突に演奏された名曲Bleed!ドルルドルルドルル!死体の山に放たれたナパーム弾の追撃によりアリーナは焦土と化した。ご愁傷様でした。でも俺たちはそれを望んでいたのだ!神様仏様メシュガー様!最高!ツラキモー!(つらくてきもちいいの略)
メシュガーにより人としての機能が失われたので帰ろうかなと思ってたんだけど、知人から「ステージに戦車が配備された」とメッセージが届き、そうだサバトンだ、こりゃいかねえと!と最後の力を振り絞って隣のアリーナに移動。
派手なステージ(戦車、火)、キャッチーな楽曲(1回サビを聞けばすぐ歌える)、ボーカル氏の愛くるしいキャラ(MCは必ず「うふふ、ハイ、マイフレンズ!…うふふ」って始まる)、メンバーもお客さんもみんな笑顔。極上のエンターテインメント。サバトンを観るとみんな幸せになれる。ほんとうにいいライブだった。
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サバトン後にフラフラになりながら知人とバーカウンターへ移動、ボーッとしながらビールを流し込み、もう、いいかな、ということで会場を後にした。日高屋に入ってレモンサワーを5杯くらい飲む。若干記憶があやふやになりつつ帰宅。
しかし楽しい一日だった。メタルは特に好きというわけではないんだけど、年に1回こうやって体中に轟音を浴びると、憑き物が落ちるというかとてもスッキリした気分になる。また来年も浴びに行く予定。みんなも一緒に行きましょう。
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