2016-03-14 rec
なぜ mugbum の録音を ツバメスタジオの君島さん にお願いしたのかっていう話。
現在のロックやポップスって、音量の大小問わず同じように聴こえるようにコンプレッサーやリミッターを効かせて全体を均す音作りをしているケースが多い。J-POPなんか特に顕著。GLAY とか KANA-BOON とか Perfume とか EXILE とか。ラジオだろうがイトーヨーカドーだろうかアイホンだろうが、大体同じ感じで聴こえる。音圧があればインパクトがあって良い印象を受けるし、それが悪いというわけじゃないんだけど。
んで、君島さんの場合。多分コンプレッサーやリミッターはほとんど使ってない気がする。君島さんは音量バランスや定位を自分の耳を使って細かくかつ違和感のないように調整し全体のバランスをとる作業をしている(気がする)。少なくとも、これまで君島さんの手がけた作品(Z, extruders, ruminus orange, Convex Level, skillkills, REDSHEER, BOMBORI, mugbumも)を聴くとそのように感じる。
現在のロックやポップスに慣れた耳には、君島作品は最初はスカスカに感じるかもしれない。でも、音量を徐々にあげていくと、聴こえなかった音がどんどん聴こえてきて、かといって耳にうるさいわけではなく、現在のロックやポップスよりもダイナミクスが数倍も感じられると思う。まるでクラッシックのようだよな。
定額配信が主流になってきて、音楽もほとんどが無料で使い捨ての時代。そんな中で、聴くたびに細かい発見があるような音を君島さんは提供してくれる。エンジニアとしてすごく信頼している。もちろん人柄も。たまに怖いけど
--- 追記 ---
@mgng ていうか普通にコンプもリミッターも使ってるよ
— 君島結 (@yuikmjm) 2016年3月15日
だそうです。でもあの独特の音質?空気感?一聴してそれとわかる雰囲気はすごいなといつも思う。
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